コロナ禍での転職活動

at 2020-07-20 08:32 (UTC)

このコロナ禍の中、転職活動をし無事8月からお世話になる会社が決まった。せっかくなので、所感をだらだらとメモしておこうと思う。所詮一個人の感想なのであまり鵜呑みにしないように

あんまりコロナ関係ないこともあるけど、現時点の転職活動で思ったことということで。あと、社名は出さないし特定の会社に対する感想もほとんど書かないと思う。

転職理由

前職は1年ほどしか在籍しなかったのだが、退職した理由はもろにコロナが理由。事業の中心がモロに三密なのですさまじい打撃を受けた。給与ダウン・ボーナス不配があったというのもあるが、一番大きいのはやはり今後への不安だった。

個人的にはコロナはそんな簡単に収束するとは思っていなかったし、前職の業界は今後経済が多と治っていく中でも、立ち直る順序としては遅い方だろうと思っていた。また、今後不況が来ることは確実だろうということで家族を路頭に迷わさないように転職しようと思った。

前職を1年ほどで退職することはだいたいの企業で理由を聞かれたが、上記のことを伝えると大抵が「ああ〜(それは大変だったね)」みたいな半のだったので、あまりネガティブ要素にはならなかったと思ってる。

条件を明確にする

1. 自社でサービス・プロダクトを提供している会社

もっとも優先した項目(とはいえ何社かはSES系の会社も面談したが)。これまで数ヶ月単位で担当する案件が変わる環境が続いていたので、もっとしっかりプロダクトを育てていくという関わり方をしたかったから。
言語などはこだわらない。欲を言えば Go 言語で仕事できると嬉しいなぐらい。

2. 関西圏で就労可能もしくはフルリモート可能でも可

個人的には「基本は出社だけど、リモートも可能」というのが仕事をやる上では理想的だと思っているので、関西圏で就労出来ることの方が優先。どうせしばらくフルリモートになるんだから、フルリモートでもまあいいかと考えていたけど、もう少し娘が大きくなったときに部屋を渡せないなーどうしようかなーって悩んでた。
結果的には関西圏の会社に決まったので結果オーライ。

3. 給与は下がらなければいい

これは主に妻の意向。まあ、額面だけじゃなくて福利厚生も含めて最終判断にしようかなって感じ。いまは副業もあるし。

受けた会社

大体20社ぐらい

主に関西圏で自社サービスを提供している会社をピックアップして数社申込。あとは、greenとかfindyのようないくつかのサービスでお声がかかったところに順次カジュアル面談依頼を出した。

やったこと

  1. 副業先に転職することを宣言
  2. 履歴書と職務経歴書を最新にアップデート
  3. 登録しっぱなしだった転職支援サービスの情報をアップデート
  4. 興味ある会社にこちらから応募
  5. 転職支援サービスでこちらにアクションがあったところに返答
  6. あとはひたすら面談

こんな感じ。今回はエージェントを使わずに全てサービス経由でやったんだが、自分から積極的に動かなくても割とコンスタントにカジュアル面談の依頼は来たのは助かった。エンジニアやっててよかったと思った。

副業先に真っ先に連絡入れておいたのは以下のような理由。

  1. 現在毎週決まった日時に打ち合わせをしているけど、転職によってそれを変えてもらう必要が出てくるかもしれない
  2. 切れ目のない転職にこだわっていないので、1,2ヶ月離職期間が出来るかもしれない。その間、Maxどれぐらいまで作業してよいのかの確認。急な出費で副業先のお財布にダメージを与えるのは本意では無い。
  3. 後で「うちに来れば良かったのに」とか「うちは最初から眼中になかったの?」となるのを防ぐため。

Web面談

2回ほどオフィス見学も兼ねてと言うことで面談に出向いたけど、それ以外はほぼ全て Web 面談で片付いた。すごく良い。会社まで出向く往復の時間を考慮しなくてすむので、リモート勤務中でも1時間だけ昼休みとるなどして時間を作りやすい。

ただ、技術的な話をするときにホワイトボードなどを使って共有できないのは向こうはやりづらいだろうなと思った。また、どうしても対面と違って目線が合わないことが多々出てくるので、必然的に読み取れる情報が減る。求職者にとってはメリットが多いが、面接官にとってはなかなかデメリットがきついんじゃないかなと思う。

ちなみに Zoom 7割、Google meet 2割、Whereby 1 割といった感じだった。Zoom 強い。

面接内容

面接の内容はさすがに平時と変わらない。ただアラフォーにもなるとどうしてもマネジメント系の話も多くなってくる。

コロナの影響

コロナによって体制が大きく変わりましたという話は多かった。あと、他業種ほど甚大ではないがコロナの影響を受けている会社も多かった。
逆にコロナが追い風になってという話はほとんど無かった。ダメージも受けたけどコロナで需要が掘り起こされて相殺された or 思ってたより被害は少なかったってのは結構あった。

どの会社もまだ探り探りでコロナに対応している雰囲気がビンビンしていた。

フルリモート

今回声をかけて頂いた東京の会社のうち、フルリモート可能という会社は半分ぐらいだった。残りの半分は、今はフルリモートだけど落ち着いたら戻すとか、週に数回フルリモート可にしたいとおっしゃっていた。そのスタイルは私も賛同するところなのだが、いくらカジュアル面談とは言え引っ越し前提のお話はカジュアルすぎやしないか?GitHub を見てスキルセットがマッチするからとお声がけしたとかは理解できるし嬉しいのだが、明らかに居住地も見ずにひたすら撃ちまくってるだけだろこの会社ってのもあった。

一応、妻も「どうしても行きたい会社なら引っ越ししてもいいよ」と言ってくれていたし、引っ越し前提のお話しを頂いたところのいくつかは事業が興味深く魅力的だった。結局こっちで転職先決まったから引っ越す必要もなくなったのだが、フットワークの軽さを信条の1つにして生きてきたつもりなのに、いろんなしがらみが増えたなぁとしみじみ思った。

個人的にはこの業界は関東一局集中になっているのは常識なので、動けるヤツはとっとと関東に行っていると思う。地方在住でエンジニアやってるのはまあそれなりに理由がある人が多いんじゃないかな?フルリモート体制ないのに地方在住エンジニアに声をかけるのはあまり成功率が高いとは思えない。

あと最近よく「東京の仕事を地方で」なんてのをよく見るが、実際はまだまだだ。「いきなりフルリモートを抱えられるほどマネジメントのキャパがない」とか「スピードのために対面のコミュニケーションを重視している」とか、働き方の先端を行ってるであろうイケイケベンチャーでもそういう話がある。ただ時代が変わってきているのも明らかなので、いきなり移住なんかせずいずれは移住することを視野に入れて自分と企業にリモートワークのノウハウがたまるのを待つのがよいと思う。

技術スタック

今回面談を受けた会社の技術スタックはだいたい Java, Rails, Go, PHP, React, Vue.js, RDB, AWS にまとめられる。もちろん他の技術もあるけど小数。
前回転職活動をしたのが6年ほど前なのだけど、求められるスキルセットで一番大きく変わったのはクラウドという AWS の知識だった。
今回面談を受けた中で AWS を使用していない会社は二社だけだ。一社は Google 技術特化の会社で、もう一社はすべてオンプレミスでやっているとのことだった。

あともう一つ機械学習も頻繁に話題に上がってきて履いたが、まだまだ出来たら嬉しいみたいな加点要素の雰囲気がした。とうぜん業種にもよるのだろうけども。AWS はそれとは違い、大体募集要項の歓迎条件に入っているが、出来ないと減点項目に既になっているような雰囲気を感じた。実際 AWS の業務経験不足を理由にお祈りされたこともあった。

ちょいと不満だったこと

今回複数のサービスを使ったから仕方ない面もあるのだが、お祈りくらった会社から別サービス経由でカジュアル面談依頼が来ることが度々あった。お祈りはしょうが無いが、その直後にこういうことされると負の感情がその会社に対して芽生えてしまう。
ちゃんと社内で直近の面談情報ぐらい共有して欲しい。面談の依頼を飛ばす前に直近の面談情報をしっかり検索して欲しい。サービスによっては名前が本名かハンドルネームかの違いはあるけど、どのサービスにも GitHub と blog は載っけているのでちゃんとメタデータを見ていればわかるはずなんだがなぁ。
私の場合は業務経験と GitHub で差が大きいのも原因の一つのようだ。職務経歴書の上では Java や C# が多めなのだが、GiHub は Rails や Go のプロジェクトが多い。なので、職務経歴書をみてはじかれた後に、GitHub (あるいは GitHub をデータソースにしている転職サービス)経由で連絡が来たりする。
ITエンジニア向け転職サービスだからといって GitHub を見てもらえるとは限らない。そして規模が大きな会社ほど最初の選別は非エンジニアがやっている事が多いんじゃないだろうか?

あともう一つ、お祈りの連絡はちゃんと欲しい。放置が一番困る。どうせお祈りなんてほとんどの会社がテンプレなんだろコピーしてボタンぽちっじゃないか。実際、面談の内容に触れて不採用の理由を書いてくれたのは一社だけだった。あとは全部テンプレとおぼしきメール。エージェント使うとこういうところをちゃんとフォローしてくれるから助かってたなと、エージェントを使用しない転職活動をして初めて認識した。

結果

内定:2
自分からお断り:5
お祈り:それ以外(10数社)

1つめの内定が出たのは割とすぐだった。しかし、条件面が自分の希望より低かったのと、まだ割と手応えを感じていた会社が数社あったのでお断りをした。
しかしここから怒濤のお祈りラッシュが始まる。5月末で退職済みだったので2社目の内定がでるまで1ヶ月半ほど無職だったわけだが、当然ながら精神衛生上非常によろしくない。
貯金と副業のおかげで金銭的心配はあと数ヶ月は大丈夫だったのだが「俺の市場価値って低いんだなぁ」とか「このまま不本意な会社に行くことになったらどうしよう」とかまあ余計な事ばかり考える。
次が決まりそうだから見込みで辞めるというのは後悔していないけど、おすすめできない。

まあ結果的に、給与上がったし、変わらず関西圏で働けるし、よいリフレッシュ期間も得ることが出来たし、成功と言っていいんじゃないかな。